マツタケ 07
2007年 9月1日
東京では非常に暑く雨の少ない異常な夏でしたが、本日の富士山も同じく異常な状態でした。山に入っての最初の感想は “何も無い” でした。 何年か前、キノコが不作であった年に御坂峠のきのこ屋さんに寄ってみた。キノコ屋のおばちゃんは今年は不作でどうしよもないと嘆いていた。 その時におばちゃんの使った名言が“山は死んでいる” であった。 9月前半の富士山もそんな言葉が当てはまりそうな状態だ。各シロを一応見回ったが、発生の跡や地面の盛り上がり等無し。出る雰囲気無し。過去10年こんな状態の富士山を見るのは初めてです。本日見た食菌はツガタケが5本と若いフサクギタケ多数だけ、以上。 異常。
2007年 9月15日
この日の富士山では3合目から上では霧雨が降っていて虹が出たりしていてとても良い雰囲気ではあった。しかし森に入ってみると先々週よりは雑キノコは出ていたが、非常に少ない。 本日もマツタケの発生は確認できませんでしたが、ホンシメジ2株(あまり良い状態ではないが)やヤマドリタケ1本、ハナイグチ10本と夕食のおかずに色を添えることができました。東京でも朝晩は少し涼しく感じる日もでてきたが、まだまだ日中は暑く、少しお湿りが有ると真夏のキノコが元気に現れる状態です。台風9号の通過で沢山のシラビソが倒れ、落ち枝が堆積し環境がずいぶん変わってしまったシロもあった。台風などで大風が吹くと樹木の根が刺激され菌糸の生育を助けると聞いた事があるが、まだその様な喜ばしい状況ではないが今後に期待したい。 9月1日よりは少し改善した二回目の富士山でのきのこ狩りとなった。
2007年9月22日 
気温も下がり始めたようだが長袖シャツでまだ十分な状態である。例年の9月後半ではジャケットが必要な温度であるが・・・。 キノコも沢山は採れないが、だいぶ種類が増えてきた。本日の収穫 ナラタケ30本、ホンシメジ小2株、クロカワ3本 ヤマドリタケ3本、ヤマイグチ2本、アブラシメジモドキ10本、ホウキタケ2株、ショウゲンジ10本 それに↓のマツタケ3本でした。
シロ(01)にて
小さく、だいぶ虫に食われていますが、今年はマツタケ君にはお目にかかれないと思っていただけにうれしいです。(2001年発見のシロにて)  しかし持ち帰り切ってみると口に入れる状態ではありませんでした 残念。 このような虫食いマツタケが多い年は不作の年が多いと思われます。
 シロ(96)にて 
地面が盛り上がっているのに気づいた。しかし友人がこちらに向かって数人の人が近づいてくるのに気づいた(耳の悪いオレに聞こえなかったが)。 この程度の盛り上がりでは気づかれないと確信したので、その場を一度離れた。 しばらくして戻り、掘ってみると小さいが5本育っている。3本残して埋めておきました。 腐ってしまうか、それとも成長すのか? シロ(96)にて
友人のようかん君が作ってくれた絶品料理です。
鯛の切り身、マツタケのスライス、ホンジメジ、昆布、昆布だし汁、酒、塩を入れオーブンで15分。 タイトル “香りマツタケ味しめじ”  美味い 
昆布だしのお吸い物 ↑

クロカワの卵とじ
クロカワのホイル包み焼き ↑ この料理、作者の小二の子供が明日のお弁当に入れて欲しいと言ったくらい美味いです。ノンベーにはこの苦味と卵のまろやかさが合ってしまう。 作者は酔ってくると、奇抜なレシピが浮かび実践しますが、記録者がいないと夢の中のレシピとなってしまいます。 酔払いの弁として、次回はクロカワチャンプルーだそうです。
アブラシメジモキの大根おろしあえ ヤマドリタケヤマイグチのトマトスパ
  2007年9月29日 雨 気温12度(下車時)
今シーズン非常に少なかったショウゲンジが今頃になって沢山で始めました。全シロを雨の中、見回りましたが、先週三本残して置いたシロのみでの収穫となりました。本日の収穫はショウゲンジを中心にハナイグチ多数、オオツガタケ(幼菌)10本、クロカワ1本、マツタケ6本でした。大きいもので100g、残りは50g前後の小型のマツタケでした。 雨の中での撮影のためレンズに水滴が付いたり曇ったり、また近くに人もうろうろしていたので、少ないカットでのきのこ撮りとなりました。
先週残して置いた3本のうち1本が飛び出していた。 2メートル程離れた所からも一本のみ発生していた。
一つのシロで合計4箇所から発生し、この日の合計6本となった。今年のこのシロにての合計8本です。 山で出会うマツタケ名人達との立ち話でよく言われるのが 「そのシロは良いシロだね」 です。 本当にそう思います。 (≧▽≦) シロ96にて
マツタケを味わうのはこれがやはりベストです。 大きく成長したものほど美味いです。
   2007年10月6日 晴れ 気温4度(下車時)  本日富士山初冠雪(甲府地方気象台発表)
シロ05にて 一番のお気に入りの最初のシロにて、ぼくは↑の個体を見逃して、シロを離れようとした時に友人が↑の苔の盛り上がりに気づいた。二人とも見逃して、プロにでも発見されでもしたら、来年からのマツタケの収穫が激減するところでした (^_^;)。 苔を剥がすともう一本あった。 今年このしろにて10本目となった。 グレイト 
マツタケを抜いた跡 菌糸と小さな子実体? 当然埋め戻します。 本日一番嬉しかった新たなシロ発見 マツタケ銀座らしき場所にて     記念写真は素早く、手短に
本日の収穫 ↑

この他には食べごろのショウゲンジ多数、ヌメリササタケ、ナラタケ、チャナメツムタケ、小株のホンシメジ、クロカワ少々
大きいものをすき焼きにしましたが、以前に食べた傘の開いたマツタケと比べると幼菌では少し固く香りも少し劣っているようだ。すき焼きは傘の開いたものに限ります。今回沢山採れたショウゲンジも入れてみた。食感だけのキノコと思っていたが、味もなかなかで見直した。 
9月の初旬には今年はマツタケやショウゲンジは食べられないと思ったほどの不作状況であったが、9月後半から10月初旬にかけてある程度復活したように感じる。しかし今年合計12本のうち、一つのシロで10本というのはこのシロに関しては間違いなく豊作であるが、ほかのシロは凶作である。過去の豊作の年にはシロと呼ぶにはあまり相応しくないような場所でもマツタケに出会ってきたが、今年はそのよう事は無かった。もしこの豊作のシロがプロに見つかってしまえば、今年の収穫は3本だけだ。 10個程のシロの保有数では断言はできないが、平年並またはやや不作なのでは? 唯一今年獲得した新たな場所は豊作のシロに雰囲気が似ていることにきづいた。今年の成果はマツタケの出る環境? いや、雰囲気を少し感じ取れるようになったことです。半日も山の中で頭の中のスクリーンに描写した何種類かのマツタケの画像をサーチしながら歩き続けるのは、以外と体力を消耗し集中力も落ちます。オレがマツタケならこの辺りに出ると思える場所を感じられるようになってきたことで、集中力を有効に使えるようになってきた気がします。そして、今年は運良く平日歩いているプロが見逃したものに目があったのでしょう。また、このような良い場所には必ず以前に良い思いをした人々が沢山やって来ます。以前はどんな場所でも、出会った人に「何か採れました?」なんて気軽に声をかけていましたが、今年になって、場所によってはお互いに、話をしない、相手と適度な距離を取るなどの暗黙の了解みたいなものが存在する場所があることを実感できました。マツタケのプロはレジ袋や腰籠姿のハイキング歩きではありません。無口で人嫌いの空気を発しています。周囲に人がいたりすると、何も見ていない様な素振でしっかりとピンポイントには鋭い眼光を送って、早足でシロからシロへと移動して行きます。 おそらく100や200のシロを見回るのでしょう。 今の自分の体力では10箇所も回ると疲れ果てます。 来年に向けて少し体力強化をしたいと思います。今年もキノコ狩りをさせてくれた富士山に 感謝 感謝。
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