ツクツクボウシタケ
Isaria sinclairii Lloyd   
スチルベラ科
2010年8月1日
2011年8月21日 ↓
小道脇の斜面に数十のツクツクボウシタケが発生していた ↓
先端だけでなく柄にも白い粉が付着し柄の色がやや濃いタイプ ↑↓
セミの幼虫が開けた穴から発生している という事は・・・・・・? ↓
セミの幼虫は羽化の時期が近づくと地面近くで生活をし、やがて羽化直前に地表面に竪穴を掘り地上に出るための準備を行います。 ↑のツクツクボウシタケはそのセミの幼虫が作った穴から発生しているようです。菌がセミの幼虫の中で長い間滞在していたのか、或いは地表面に上がってくる幼虫を狙って菌が侵入するのかは分かりませんが、このタイミングを待って子実体を発生した事を想像できます。 数年間も地中で暮らしやっと外の世界に成虫として羽を広げ飛び出せる直前に絶命し、変わり果てた姿になってしまうセミを、かわいそうに思うが、これも自然界が作り上げたバランスを、維持して行くための厳しい現実なのであろうと自分を納得させた。
終齢幼虫と思われる ↑
1つの奇主から3箇所に子実体を発生している。
左から2番目の個体は他の3つとは異種かも?
2016年7月23日 ↓
何度見ても不思議だ。 このセミの幼虫が作った土手は、自らの意思で、より安全で確実に羽化を成功させ、子孫繁栄のために広い森の中へ飛び出すための準備として作るのであるが、このタイミングでの、この状態をみると、菌糸に支配されたセミの幼虫が,その胞子を,より良く飛ばすために作らされた土手では? などと考えてしまう。
レア度★★★★
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